すでにご存じの方も多いと思いますが、簡単に概要をおさらいすると、2014年から
10年間、毎年100万円を上限として最大で500万円、開設された非課税口座内
において上場株式、ETF,REITなどに投資した場合、その売却益や配当金、分配金
が非課税となるものです。(具体的なイメージは下記の表の様になります。)
NISAのイメージ 出典:三菱UFJ投信HP
非課税期間は5年ですが、5年経過後売却せず投資を継続する場合選択肢
は2つあり、1つは新たな非課税枠に移行(この場合も更に非課税期間が5年)
もう一つは特定口座等の課税口座へ移行することとなります。
現時点の制度では、特定口座等の課税口座へ移行する場合、その時点が
新たな購入価格(購入し直したと見なされる)となることから、当初の購入価格
より値下がりしている場合、値下がり部分がなかったものとみなされてしまいます。
そもそもこのNISAというのはイギリスのISAをお手本としたものですが、本家の
イギリスでは、口座開設期間も非課税期間も無期限なので現在の日本の様に運悪く
購入時以降、値上がりすることなく非課税期間が終わってしまうこともなく、塩漬けに
してどんなに長期間保有していても値上がりし、売却すればその売却益は非課税となります。
イギリスでは、株式型ISAの他、預金型ISAもあり、人口の約4割がISA口座を保有
しているそうです。やはり非課税期間が無期限ということは魅力のひとつなのでしょうか。
もし、この制度を恒久的に根付かせるのならば日本も本家にならい非課税期間を
無期限にするといった措置も必要となりそうです。
埼玉本部 菅 琢嗣
記事のカテゴリ:節税について