ケースについて簡単にまとめてみました。
【工事等の請負契約】
工事の請負等の契約が指定日(平成25年10月1日)の前日までに締結したものについては、完成引渡
等が施行日(平成26年4月1日)以降であっても旧税率で課税することとなっています。
・追加工事は?
請負契約が指定日前であっても、追加工事による値増金の取り決めが指定日後であれば、完成引渡
が施行日後の場合、請負金額は旧税率、追加工事分は新税率となります。
・工期が遅れた場合は?
指定日後の契約であっても完成引渡が施行日前の予定であり旧税率で契約した場合であっても、何
らかの事情で工期が遅れ完成引渡が施行日後にずれ込むケースがあります。この様な場合、発注者
に追加で3%の消費税を受領するか請負者が利益を削って消費税分を負担することとなります。
・トラブル回避のために
このように発注者と請負者との間の消費税をめぐるトラブル回避のためにも工事完成予定日が施行
日前後と予想される場合、完成予定日と実際の完成日が異なった場合の消費税の取り扱いについて
予めその旨を請負契約書に明記することが大切です。
【旅客運賃等】
施行日以降に役務提供が行われる旅客運賃やスポーツ、芸術等のチケット代等で施行日より前に徴収
している場合、旧税率が適用されます。
・スイカ、パスモ等のチャージ
経過措置の適用外です。履歴を印字し区別できるようにします。(チャージの中身が運賃以外の
ケースも多々見られるが・・・)
【電気、ガス代等】
施行日をまたいで継続的に行われる電気、ガス、水道及び電話などの料金については、施行日から
平成26年4月30日までの間に料金が確定するものについては、全体を旧税率とします。
・水道料金は?
水道料金のように2か月に一度の検針の場合は、施行日から4月30日までを旧税率として按分
します。(水道の領収書に旧税率分と新税率分が両者記載されることとなるそうです)
埼玉本部 菅 琢嗣
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